ティーチング・アワード

平成28年度岡山大学ティーチング・アワード表彰 受賞科目

このたび,平成28年度の受賞者が以下のとおり決定しましたので,お知らせします。

受賞科目

先進教育賞

アクティブ・ラーニング分野

受賞科目
身の回りで活躍する物理を知る
担当教員
教育学研究科 稲田佳彦 教授
選考理由

 本科目は、実験や演習を多く取り入れ、学生が手を動かして実験を行い、仮説検証を通して自然現象の探求を実感させる本取り組みは、文系学生向けの物理学の授業のあり方の模範例と言えます。また、自分でもできるトピックスの選定と講義以外で自主的に再現することを前提とした資料の内容となっており、わかりやすく作成されています。班活動として、学生自身が実験の詳細をデザインし、ボードを用いて結論を発表させ、共有・議論する取り組みは、プレゼンテーションの鍛錬にもなり、学生のアクティブ・ラーニングによる学習の促しとなります。
 これらの点から,アクティブ・ラーニングに関して他の教員の授業改善の参考となる工夫がなされていると考えられるため,先進教育賞アクティブ・ラーニング分野の受賞科目と決定いたしました。

コメント

inada

 この度は,ティーチング・アワードを受賞できることになり大変嬉しく思います。ただ、先進教育賞「アクティブ・ラーニング分野」と聞くと、少々冷や汗が。。。受賞対象授業である「身の回りで活躍する物理を知る」では、物理を使って現象の原理を理解すること、解明することが、とてもワクワクすることなのだ、ということを文系の学生にも実感してもらうことを目指しました。日常生活にも深く関わっているはずの自然科学がブラックボックス化していて、活用場面を認識しにくくなっているため、出来るだけ基本要素が見えるような多くの教材を自作して準備しました。毎回の学生からの授業の感想や質問を見ると、「物理は難しくて面白くない」という評判を覆すことはできたかなと思います。その結果として学生さんが嬉々として授業に参加してくれ、推薦してくれたのであれば、授業者としてこんなに嬉しいことはありません。ALを意識したわけではありませんが、結果的に、AL(主体的・対話的で深い学び)につながったのかもしれません。

 

社会連携・社会実践教育分野

受賞科目
実践型まちづくり論1
担当教員
地域総合研究センター 山田 一隆 准教授
選考理由
 この科目は、地域の活動団体に実際に調査に行き、そこでの実践活動を通して課題を見いだすプロセスを授業に取り入れており、単に外部の団体と活動するだけではなく、大学での「学び」が意識されており、実践型教育のしっかりした理論に基づくきめ細かい指導が行われています。また、事前の講義や準備、事後の成果発表会での学生同士の評価コメントなどの全体構成も、地域課題を見出だし、その解決方法をグループで協同して発見することを通して、グループワークそのものも学ぶことができるよう工夫がされています。 これらの点から,本学が掲げる「グローバル実践人」の育成に関して他の教員の授業改善の参考となる工夫がなされていると考えられるため,先進教育賞社会連携・社会実践教育分野を受賞いたしました。
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yamada 

 このたびの受賞、ほんとうに、とてもうれしく思っております。 というのも、受講生には、1学期あたり25時間の継続的なボランティア活動への従事を課しましたが、多くの学生は、それを大幅に超える活動に取り組み、びっしりと書き込んだ活動日報を毎回、提出してくれました。そこからは、チームで目標と行動計画を立て、メディアや机上で理解していた社会問題から、活動を通して気づいた具体的な生活課題として見定め、向き合い、当事者のニーズや課題の縮減を構想し、葛藤と揺らぎのなかで、学びと成長を獲得していった実感をみることができます。 開講初年度で、担当者もレベルを模索しながら、学生にとっても前評判のない「ハイリスク」科目。そんななかでの、受講生のみなさんのこうした真摯な努力に対する受賞だと思っております。受講生のみなさんに、「おめでとう!ありがとうございます!」と伝えなければならないと思っています。今後とも、「実践型社会連携教育」を通して、学生を本気にさせ、「岡山大学の学生はタフだね」といわれるような教育がもっと広がることを願って、精進を重ねたいと思います。

 

外国語による授業分野

受賞科目
国際協力とプロジェクト管理
担当教員
グローバル・パートナーズ 稲森 岳央 准教授
選考理由
 この科目は、国際開発協力に関する重要性の高い課題や文化の違いなどを体験や写真を交え扱っており、シュミレーションゲームをしたり、付箋を使ったグループワーク、プロジェクトマネージメントの課題を実際に学生が企画してみたり、学生が主体的に活動していく工夫がなされています。また,英語でのディスカッション・プレゼンテーションを実施させ、英語力や発表力が身に付くような工夫もなされています。 これらの点から,本学が掲げる「グローバル実践人」の育成に関して他の教員の授業改善の参考となる工夫がなされていると考えられるため,先進教育賞外国語による授業分野の受賞科目を受賞いたしました。
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inamori

 この度は、栄えある賞をいただき、誠にありがとうございます。「国際協力とプロジェクト管理」は、国際協力の現状を学ぶとともに、その方法について考える授業です。私は2015年9月に岡山大学に奉職するまで、国際協力の仕事をしておりました。これら事業は主に税金で実施されていますので、援助が去った後の「持続性」ということが、度々、論じられていました。そんな中、1990年代から「参加型」というアプローチが注目を集め、このアプローチが本授業でも取り入れられています。
 “I hear, and I forgot. I see, and I remember. I do, and I understand”というのは、孔子の格言らしいのですが、学生の理解度を高めるために、授業では様々なワークに学生が参加しています。
 25年程前、教育実習の時、生徒が理解しているか心配で「わかりますか?」を連呼し、指導教員に注意を受けました。今、私がこの手法を取り入れているのは、やはり、能動的に動く学生を見て、私自身が「安心」するからだと考えています。

 

優秀教育賞

小規模授業部門(最終評価者が21名から40名までの科目)

受賞科目
日本舞踊入門
担当教員
花柳 大日翠 非常勤講師
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hanayagi

 わたしは、今の「日本舞踊」は、歌舞伎、能、民俗芸能、はたまた西洋文化まで取り入れたハイブリッドな日本の文化のひとつだと思っています。 ほとんどのひとが、実際に日本舞踊の作品を、観たことがないとのことでしたので、昔から伝わっている作品、現代の作品を、映像を観ていただきました。
 コーディネーターの山本宏子教授さまの、日本舞踊の授業への想い、学生さんにもわたくしにも丁寧に大切に接していただきますこと、学生さんがみなさん真っ直ぐで、本当に、素晴らしいこと、それに励まされて、授業を終えて、 このような、賞まで頂いて…
 ご恩をお返しすることは、より良い授業をおこない、教養教育科目として、学生さんの未来に役に立つことだと、存じます。 この授業に関わっていただいた、全ての方に、心から、深く、感謝申し上げます。

 

中規模授業部門(最終評価者が41名から100名までの科目)

受賞科目
看護学概論-ケアすることの本質と魅力-
担当教員
(元)保健学研究科 秋元 典子 教授
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akimoto

 平成28年度岡山大学ティーチング・アワード表彰におきまして、優秀教育賞(中規模部門)を賜り、感謝の念に堪えません。 大いなる挑戦でした。看護学専攻ではない学生に看護を説明できる力量を試される授業でもあったからです。工夫が必要でした。その1つが本質を語ることでした。学生にとっては最も遠い世界といっても過言ではない看護実践現場でのエピソードを紹介しつつ,そこにひそむ本質を語ることでした。「ケアの本質と魅力」としたのは、そのためでした。 教養教育科目は,そこで受けた知的刺激がその後の学生の生き方に大きく影響すると考えています。授業終了後に提出する出席カードには、親・友人などとの関係性について思いめぐらしていることをほとんどの学生が記述していました。「ケア」について学ぶことにより人は他者との関係性の中で生きているという人間存在の本質を学び始めた証と受け止めました。そして、学生の豊かな反応に、まさに私自身がケアされた授業でした。

 

大規模授業部門(最終評価者が101名以上の科目)

受賞科目
吉備文化を語る
担当教員
社会文化科学研究科 新納 泉 教授
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niiro

  数年前ごろ、自分の授業があまりうまくいっていないのではないかと気になっていました。幸い、アイルランドに半年間滞在できたので、時間をかけて自分の授業を見直すことにしました。そして、さまざまな工夫や仕掛けを組み込んだ授業計画をたてて、万全の準備で翌年の授業に臨みました。最新情報を盛り込んだ鮮度抜群のコンテンツに加えて、音楽を聞き食べ物まで試食してもらうさまざまな試みは評判が良く、失いかけていた自信を少し取り戻すことができました。
 今回の授業は、考古学の立場から桃太郎の原型となった「温羅伝承」を考えるという、自分にとってもまったく初めての試みでしたが、それなりに緊張感をもって取り組むことができました。多忙ななかで自転車操業のような授業をしていた私に立ち止まる機会を与えてくださった同僚諸氏や、授業を盛り上げてくれた学生のみなさん、そしてそれを評価してくださった方々に厚くお礼申し上げます。

 

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